「ゴムの使用温度って?」

ゴムの耐熱温度

ゴムはプラスチックなどと違い「熱硬化性」といって
加熱して硬化させるという方法で作ります。

プラスチックなどに比べゴムは熱に強いため、
「この温度を超えたら溶けてしまう」というような耐熱温度はなく、
熱を加えても瞬時に物性が低下するわけではありません。

そのためゴムの耐熱温度は以下のように示されることが多いです。

 

耐熱限界温度

高温の環境下で連続使用する場合、短時間で物性低下を起こすことはないが、
時間が経つにつれて柔らかくなる・伸びる・千切れるなど
ゴムが劣化してしまう温度を耐熱限界温度と呼びます。
 

耐熱安全温度

耐熱限界温度に対して連続使用が可能な温度を耐熱安全温度と呼びます。

 

ゴムの耐寒温度


ゴムは低温になるにつれて硬くなります。

耐寒性の低いゴム材料は、低温の環境で
ゴム分子が自由に動くことができず弾性が無くなり、硬くなってしまいます。

逆に耐寒性の高いゴム材料は、低温の環境下でも
ゴム分子の柔軟性があり、弾性を損ないません。

低温でゴムの物性が損なわれてしまう温度を耐寒温度と呼びます。

 

ゴムの耐熱限界温度・耐熱安全温度・耐寒温度

耐熱限界温度(℃) 耐熱安全温度(℃) 耐寒温度(℃)
NR(天然ゴム) 120 60 -70
SBR(スチレンブタジエンゴム) 120 90 -60
BR(ブタジエンゴム) 120 90 -70
CR(クロロプレンゴム) 130 80 -55
NBR(ニトリルゴム) 130 90 -20
IIR(ブチルゴム) 150 80 -55
EPDM(エチレンプロピレンゴム) 150 130 -60
U(ウレタンゴム) 80 70 -60
Q(シリコーンゴム) 280 180 -120
FKM(フッ素ゴム) 300 260 -50

※この表はあくまで目安で、ゴムの種類・グレードによって数値は異なります。
 


 
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公開日:2018/10/18
更新日:2024/11/26
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