合成ゴムは様々な方法で分類されます。
例えば、「天然ゴムと合成ゴム」「汎用ゴムとその他」などです。
今回はゴムの成分の主鎖に二重結合を含むか含まないかで分類される
「ジエン系ゴム」と「非ジエン系ゴム」に関して解説いたします。
ジエン系ゴム
ジエン系ゴムはポリマー主鎖に二重結合をもち、化学的には反応性に富むため、硫黄で容易に加硫できる特徴があります。しかしながら化学的な安定性を欠くために、耐候性・耐オゾン性・耐熱老化性はよくありません。
アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)
クロロプレンゴム(CR)
非ジエン系ゴム
非ジエン系ゴムはポリマー主鎖に二重結合をもたない、あるいはもっていても極めてわずかなものです。非ジエン系ゴムに共通の特徴は酸化に対する抵抗性が高いことです。特別な酸化防止剤を加えなくても、優れた耐候性・耐老化性・耐オゾン性を有します。
シリコーンゴム
エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)
ジエン系ゴムと非ジエン系ゴムでは耐候性や耐オゾン性が異なります。
オゾンによる劣化が考えられる環境では、できるだけ非ジエン系ゴムを
選択するようにしましょう。