実はゴム部品は小ロットでも製作できます!

ゴムは一般的に金型を使って作るため「数個だけ作りたい」などの
多品種少量生産となるとコスト面で現実的ではありません。
しかし近年では金型レスで「1個から」製作する方法もあります。
今回はゴムを金型なしで製作する方法や
“実は”金型でも小ロット対応できる!?といったこともご紹介させていただきます。
ぜひ最後までご覧ください。
金型を使用しない加工方法

写真に写っているゴム部品は、金型を使用しない加工方法で製作したものです。
一体どのようにして加工したのでしょうか。詳しく解説していきます。
切削加工
ゴムのブロック(塊り)を削り出して加工する切削加工です。
ゴムは柔らかいため、切削では加工できないと思われるかもしれませんが
硬度(硬さ)によっては加工が可能です。
通常ですと70°ほどの硬さであれば加工できますが、
形状や厚みによっては30°~50°の柔らかい硬度でも加工が可能です。
▼ゴムの硬度に関してはこちらをご覧ください
ゴムの硬度とは?どんな単位を使う?身の回りのものの硬さを目安に解説します
ウォータージェット加工
切削加工は立体的なゴム部品を削り出しで加工する方法ですが、
平たい部品などはウォータージェット加工で製作します。
活用事例としてガスケットや平パッキンなどがございます。
ウォータージェット加工はゴムシートを水圧で裁断する加工方法です。
切削加工よりもコストメリットがあるため、中量産にも適しています。
試作・少量生産に特化した切削加工とウォータージェット加工
切削加工とウォータージェット加工であれば金型を必要とせず
イニシャルコストがゼロでゴム部品を製作することができます。
量産前の試作や少量の生産でおすすめしている加工方法です。
“実は”金型でも小ロット対応できます
金型による成型加工
金型と聞くとプラスチックなどを加工する「インジェクション成形(射出成形)」を
想像される方が多いかもしれません。
インジェクション成形の場合は金型構造が複雑で数百万円~と費用が高額、
そしてロットが大きいというのが一般的です。
ゴムの場合は「直圧成型」という成型方法で、インジェクション成形とは異なります。
インジェクション成形の金型と比較すると、構造が簡易的で
価格も約10万円~と安価にご提案することができます。
※製作するゴム部品が簡易的な形状な場合の例です
ロットもインジェクション成形と比べると小さく、
弊社では月産30個といった小ロットの製品もあります。
インジェクション成形とは違い、手作業の部分が多いため
少ないロットでも柔軟に対応することが可能なのです。
金型を製作する必要があるため1個のみの試作などは現実的ではありません。
小ロット~の量産に適した加工方法と言えます。
▼直圧成型の動画はこちら
試作・少量の生産は「切削加工・ウォータージェット加工」
小ロット~の量産は「直圧成型」
という風に覚えていただければと思います。
材質はシリコーンゴム・NBR・EPDM・ウレタンゴムなど
様々なゴムをラインナップしております。
※加工方法によっては対応できない材質もあります




